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コラム COLUMN

メンバー

地方発のコンサルティングファームを創設する!専務執行役員 土井 一真

石川県金沢市生まれ。松山・名古屋・大阪育ち。公認会計士・税理士ほか複数の資格保有。
高校卒業後、2年の闘病生活(結果、右耳が全く聞こえない。)を経て、21歳で公認会計士試験に合格。
その後、東京で上場準備企業の財務責任者を経て、山田FAS株式会社(現・山田コンサルティンググループ株式会社)へ入社。主に広島支店にて、中国・四国・九州地域の広域でM&A・資本政策コンサルティングに関わる。
2018年にクレジオ・パートナーズ株式会社立ち上げに参画し、専務執行役員を担う。

成長する場としての「地方」。
地方経済のエコシステムを支える存在を目指す。

クレジオ・パートナーズに参画した経緯

 前職から当社代表(李)を尊敬していて、広島で起業することに抵抗感が全くなかったからでしょうか。かっこいいエピソードはありません。明確なキャリアプランがあった訳ではなく、衝動的に決まったのが本当のところです。色々な選択肢があったかもしれませんが、「本当に信頼できる優秀な人と仕事がしたい。」と常々思っており、それが当社代表(李)でした。

 ・・・ただ、最初のご縁はもう少し時を遡って、2015年7月ごろです。当時は、上記のベンチャー企業から前職の東京本社に転職して、まだ3ヶ月以内の試用期間中でした。1番下っ端の若僧でしたが、そんな右も左もよく分からない自分でも「李さんという凄い方がいる。」とは社内外で聞いていました。そして、ある日の夜、事件は起きたのです。

 詳細はよく覚えてないですが、あの時、直属の上司に指定の社内用会議室に李と行くように言われたのです。この時、李とはほぼ初対面です。会議室に入って、当然立場が圧倒的に上の李が私に使う時間はほとんどありません。そんな状況の中、ほぼ開口1番に「広島にくるか?」と言われました。私も、これまた1秒で「はい、行きます!」と答えました。その結果、広島配属が正式に決まりました。この時点では、私にとっての広島は修学旅行で1回、家族旅行で1回、しまなみ海道を自転車で徹夜で駆け抜けたことしかないレベルでした。

 その後、2週間以内に広島で住む家を決めて、広島支店での勤務を始めました。当時、広島支店は立ち上げたばかりで、主に中国・四国・九州地域を担当していました。約1年8ヶ月の間、本当に多くの業界・案件・商談・人との出会いを経験させていただき、李と冗談で「5年分、一緒に働いた!」という言葉が出るように、がむしゃらになって業務に励みました。この時に李から色々と教えていただいこともあったため、李を仕事面での育ての親と感じるようになりました。しかし、その後、私は新しいチャレンジに目移りして、結果として、東京に1年行く決断をしました。

 東京では全く違った業界に身を置くこととなり、そういった意味で勉強にはなりました。一方、自分の中で「爆発し足りない」というどこか消化不良な部分を感じており、方向性をどこかで変えたいと願っていました。そんな時に李が以前から正式に決まっていた独立をするということで、私からお願いをして、一緒に参画することとなりました。冒頭で申し上げたとおり、そんなにカッコいいものではないです。ただ、私は、所属組織は変わったかもしれませんが、仕事の育ての親の下に帰り、一緒に成長することを選択したという認識です。

「地方」でチャレンジすることの意味

 私は両親が地方・証券会社出身です。そのため、父が勤める会社が自主廃業するまでは転勤族でした。具体的にこの30年間で、金沢1年・松山5年・大阪15年・東京5年・広島5年と移り住んできました。大阪でも町民でした(分かる方には分かります)ので、社会人になるまでは、いわゆる「地方」で育ってきた人間です。

 「地方」という言葉は、良い意味にも悪い意味にも使われる機会を多く目にするので、たまに戸惑います。少なくとも、その土地・地域にいる方々は、日々一所懸命に目の前のことに取り組んでいます。そのため、外部の方が表面的な言葉で、短期的に最大瞬間風速を巻き起こして変化を促そうとしても、変わるものも変わらないのではと感じることもあります。真に「地方」でチャレンジをするためには、その土地に住み、その土地の文脈を理解し、己が先頭で長期的に旗を振り続ける必要があるのではないかと考えており、少なくとも私は、そういう存在を目指しています。

 事業承継・M&Aの現場で感じることは、例えば、中国・四国地域と首都圏の社長様を比較すると、事業承継を考えるタイミングは、首都圏の社長様の方が5年ほど早い印象です。首都圏だと50代、中国・四国地域だと60代から本格的に事業承継を考え始める、というのが肌感覚です。ITツールがどんなに発達しても、首都圏の方が多くの最新情報を持っています。この情報の「格差」を看過することは難しく、「地方」を拠点に第一線を臨むプレーヤーは、積極的に東京(海外を含む)から情報を入手する姿勢を保持する必要があります。

 上記に限らず、これからの時代は、自らも急激に変化することが所与となっています。M&Aの現場でも、10年前と今で大きく変わりました。まさに日進月歩の渦中にいます。当社クライアントや、当社を応援してくれる皆さまと共に成長して、「引き続き、お付き合いしたい!」と思っていただくためには、当社メンバーが常に価値を発揮する存在でないといけません。そのためには、自分たちも最大限に楽しみながら、黒マグロのように様々な文脈で縦横無尽に挑戦してまいります。

私が考えるM&Aコンサルタント

 特にクレジオ・パートナーズで言うと、我々はM&Aアドバイザリー・事業承継アドバイザリーの両方ができるように、資本政策の総合デパートを引き続き目指しています。その中で、幅広いお客様へ、いかにお客様も気づかない、馴染みが薄い分野についても、有効なアドバイスをできるかが重要だと感じています。また、単純なスキルや情報の提供だけではなく、人生の諸先輩方である経営者の皆さまから信頼されるためには、メンバーそれぞれが己の人間性も高める必要があります。

 当社メンバーは通常のM&Aコンサルティング会社から見ると、少し不思議な性格の者が多いかもしれません。「地域貢献」や「まだ誰もやったことがない」という言葉に反応しやすいメンバーが多く在籍しています。会社を経営している身として、「金銭的な最大効率・最大効果を目指すべき」というご意見をいただくこともあります。しかし、「お客様のためになる。ただし、直接的に会社の収益に繋がらない活動。」も推奨しています。これは、私の父の教えで、“自分の稼いだ『お金』を社会に還元すべき”ということを、私なりに解釈を変えて、“才能がある人の『時間』を社会のために還元すべき”と考え、私たちが地域や社会・関わっていく方々から感謝されることで、それぞれのメンバーが生きがいを持ち、より業務に励むことができると考えています。

 M&Aコンサルタントと名乗っても、まだまだ穿った見方をされることは多いです。もちろん、スキルや経験は大事です。しかし、「少しでも人のことを思う」気持ちがあれば、いつかはM&Aコンサルタントが全面的に信頼される日がくるのではないかと考えています。M&Aという仕事は、決まりきった形がなく裁量が大きいため、自由度が大きい仕事でもあります。その時に大切なことは、顧客への「忠実義務」であり、己の利益を最優先することがないようにすることです。コンサルタントは、受託するまでは役務提供内容と報酬で、顧客と駆け引きを行っている瞬間も確かにあります。ただし、一旦受託した以上は、その業務をしっかりと提供し、結果を出す必要があります。

 加えて、私なりの取り組みとして、「1社M&Aを支援したら、1社創業を支援したい。」と思っています。日本では上の世代から、下の世代にリスクマネーがうまく流れる仕組みがありません。私たちがM&A・事業承継の分野で提供する専門家としての役務に応じた報酬を、私より若い世代に回すことで、M&Aを通じた地域のマネーサイクルを創る一端を担うことができれば大変嬉しいと感じています。現在、事業承継に悩まれている経営者も、過去を振り返ってみると、多くは自ら立ち上がる新興勢力のお一人だったと思います。過去から未来へ、そういった時間と資金の長い循環に携わらせていただけることに、私なりに感謝し、行動で表現したいと思っています。

社内外でどういう存在でありたいか

 まず、代表である李と私の比較で申し上げます。資本政策の専門家としてのレベルでは李が圧倒的に上です。そして、李のレベルは東京の半端なコンサルタントでは太刀打ちできないレベルであると認識しています。

 そんな中で、私ができる会社の中での役割は、コンサルタントとしてのスキルアップは怠らず、会社運営が円滑にいくよう、軟体動物のように様々な役割を担うことだと思っています。とある尊敬する方が、「重役=十役」という冗談をおっしゃってましたが、私もそんな精神です。自分の中で、どんな状況でも、返事は「はい or Yes」しか持ち合わせていない信条ですので、会社を立ち上げ、様々な変化に対応することにストレスを感じたことはなく、むしろ楽しんでします。今は、案件全般に加えて、特に採用に力を入れています。専務執行役員として代表を支え、会社の社員を支える立場でもあるので、引き続き、最前線で案件を楽しみながら、この組織を上へ上へと導き、より社会のお役に立てる存在となることを目指しています。

 「会社の外」というのは、クレジオ・パートナーズとしてという意味では、まだ規模の小さい我々が自分が何者かを大きく語るのは時期尚早だと感じています。今は、目の前の1つ1つの仕事・アポ、1人1人の経営者との出会いを、丁寧に大事にしていくかが重要であると思っています。我々がどういう存在かは、最終的にはお客さまにご評価頂くことであって、我々自身が積極的に語るものではないです。1つ言えることは、皆さまから、愛される組織を創りたいです。

 また、採用担当として、これから当社に入社いただける可能性がある皆さまに対して申し上げたいことは、職業的専門家と人間性を高めたい方にとっては、M&Aコンサルタント/事業承継コンサルタントという仕事は大変やりがいがある楽しい仕事だとお伝えしたいと思います。一方、M&A市場は30年以上前から始まったとは言え、急成長したのはここ10数年の話です。この業界にはまだセカンドキャリア・サードキャリアが全員に用意されている訳ではありません。M&Aのみに専門性を置いてしまうと、結果として、人生の選択肢を狭めてしまうのではないかと感じています。今後もよりM&Aの民主化が進めば、M&Aができることプラスアルファをそれぞれに求められるかもしれません。また、若い頃のようにしゃかりきに働くことが難しくなることがあるかもしれません。そんな時に備えて、優秀で良い想いを持っているメンバーに長く働いていただけるように、次世代の“働きやすいコンサル会社”を創ることも自分の使命だと感じています。

クレジオ・パートナーズの今後

 人生観として、あまり先の未来を語ることは得意ではありませんので、来期(2021年12月期)の目標をお話します。

 事業としては、今期(2020年12月期)も、まさに3歩進んで2歩下がるように少しずつ成長を噛みしめるステージでした。別の代表インタビューでもあったように、本当に毎日感謝しつつも、組織や個人としての未熟さを反省する日々です。さらに今期は、新型コロナウィルスの感染拡大という経済情勢において大きな調整期間がありました。毎日、自分たちにできることは何だろうと考え、新しい施策を打ち続けています。既に当社のお客様である方、そうでない方に対しても何かしら有益な情報を運べればと創意工夫をしています。比較的年齢層が若い会社、人間集団でもある当社が攻めの姿勢を示し続けることが大事だと考えています。

 来期も、より不確実性が高い情勢だと感じています。しかし、その中でも、成長を目指すことから逃げてはいけないと考えています。組織としても、来期には10名台を目指しています。現時点でも、可能性のあるメンバーが参画してくれているので非常に頼もしく嬉しいですが、お客様の成長に伴って当社も成長することが地域への恩送りと考え、今日も明日も明後日も日々一所懸命に精進してまいります。


<その他のメンバー紹介コラム>
■マネージャー 眞﨑 託弥|M&A・事業承継を通じて山陰地域へ貢献
■コンサルタント 再東 弘喜|目指すは備後地域No.1のM&A・事業承継コンサルタント
■代表取締役 李 翔志|クレジオ代表が目指す、地域のM&A・事業承継の未来!

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(クレジオ・パートナーズの他のメンバーの記事はこちら)
クレジオ代表が目指す、地域のM&A・事業承継の未来!代表取締役 李 志翔
山陰地域に熱い想い!M&Aコンサルタント 眞﨑 託弥





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