四国地域M&A速報（2024年1～3月）－香川・愛媛・高知・徳島－

四国地域の経済概況（2024年4月）

持ち直している

四国地域の景気は、持ち直している。
すなわち、公共投資は、持ち直している。設備投資は、増加している。個人消費は、物価上昇の影響を受けつつも、着実に持ち直している。住宅投資は、弱めの動きとなっている。こうした中、生産は、横ばい圏内の動きとなっている。雇用・所得情勢は、緩やかに改善している。この間、企業の業況感は、非製造業を中心に幾分改善している。

出典：日本銀行「地域経済報告（さくらレポート）」

四国地域M&A一覧（2024年1～3月）

2024年1～3月に、四国地域で実行されたM&Aの一覧です。なお、当該データに網羅性はなく、実際にはこれより多くのM&Aが行われていることが想定されます。

No.	取得日*1	形態	売手			買手
			社名	所在地	業種	社名	所在地	業種
1	2024/03/01	資本参加	ママイ[伊勢丸ホールディングス]	愛媛県	スーパー・コンビニ	クスリのアオキホールディングス	石川県	その他小売
2	2024/01/17	資本参加	OPTEMO(旧ジェイタマズ)	東京都	ソフト・情報	モバイルコム、SGインキュベート[西部ガス]など	愛媛県	その他小売
3	2024/01/31	買収	ニューロシューティカルズ沖縄	沖縄県	精密	大塚製薬工場[大塚ホールディングス]	徳島県	医薬品
4	2024/03/01	買収	マツオメタル	香川県	その他販売・卸	小野建	福岡県	その他販売・卸
5	2024/01/25	資本参加	ファイブアローズ	香川県	アミューズメント	ヤマウチ[オカモトホールディングス]	香川県	その他小売
6	2024/01/18	買収	マルトク	香川県	その他販売・卸	日創プロニティ	福岡県	非鉄・金属製品
7	2024/02/06	買収	MIMAチャレンジ	徳島県	サービス	瀬戸内ブランドコーポレーション(SBC)	広島県	サービス
8	2024/01/25	資本参加	小林ゴールドエッグ	徳島県	食品卸	あわぎん成長企業投資事業有限責任組合(阿波銀キャピタル運営ファンド)	徳島県	その他金融
9	2024/01/31	資本参加	Creww(クルー)	東京都	ソフト・情報	あわぎん未来創造投資事業有限責任組合(阿波銀キャピタル運営ファンド)	徳島県	その他金融
10	2024/01/16	買収	竹内鉄工所	香川県	機械	垣内	高知県	機械
11	2024/02/29	買収	壽屋商事[寿グループ]	徳島県	食品卸	尾家産業	大阪府	食品卸
12	2024/02/09	買収	八潮工業	愛媛県	輸送用機器	新来島どっく	愛媛県	輸送用機器
13	2024/03/29	事業譲渡	ライオン	東京都	化学	帝国製薬	香川県	医薬品卸
14	2024/01/30	買収	白晃石油、白晃トレーディング	大阪府	その他小売	ヤマウチ[オカモトホールディングス]	香川県	その他小売
15	2024/03/01	買収	メディア・エーシー	高知県	サービス	セーラー広告	香川県	サービス
16	2024/02/01	事業譲渡	108&Co.	神奈川県	その他小売	ヤマウチ[オカモトホールディングス]	香川県	その他小売
17	2024/03/19	資本参加	サルスサイエンス	高知県	医薬品	高知県発ベンチャー投資事業有限責任組合(高知産学連携キャピタル運営ファンド)	高知県	その他金融

（留意事項）
*1 原則として、取得日/効力発生日を記載。取得日/効力発生日が不明な場合、公表日等を記載。
*2 グループ内再編を除く。
*3 リード投資家で所在地はカウント。

都道府県別のM&A件数

2024年1～3月に、四国地域で実行されたM&A（四国地域の会社が売手または買手となったM&A）は、合計17件ありました。当該M&Aの中で、四国地域に本社を置く企業の売手企業数、買手企業数を県毎に数値で表したものは以下のとおりです。

M&Aにおけるスキーム分類

上記2024年1～3月に、四国地域で実行されたM&A合計17件のうち、スキーム別に分類した割合は以下のとおりです。

おわりに

2024年4月期は、景気に緩やかに持ち直しが見られました。M&Aの件数としては、前四半期（2023年10-12月）の14件から増加し17件となりました。内訳では、売手、買手ともに香川県が最も多くなりました。スキーム別を見ると、買収が最も多く全体の約５割を占めています。

個別の事例をみると、愛媛県でドコモショップ等を運営するモバイルコムは、西部ガス子会社のSGインキュベート等と共に、セールステックSaaSを展開するOPTEMOに出資しました。（アポイントを取らずにその場で商談するセールステックSaaS「OPTEMO（オプテモ）」がシリーズAで3億円を調達）。また、帝国製薬はライオンより外用消炎鎮痛剤ブランドの「ハリックス」を譲受しました。同社が培ってきた外用消炎鎮痛パップ剤の技術を更に活かしていくとのことです。（外用消炎鎮痛剤のブランド譲受けに関するお知らせ）。

クレジオ・パートナーズでは、地域でM&Aを支えていくコンサルティングファームとして、引き続き、業界及び地域の動向を注視してまいります。

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