中国地域M&A速報（2024年1～3月）－広島・岡山・山口・島根・鳥取－

中国地域の経済概況（2024.4）

緩やかに回復している

中国地域の景気は、緩やかな回復基調にある。
最終需要の動向をみると、設備投資は増加している。公共投資は高水準で推移している。個人消費は緩やかに回復している。輸出は横ばい圏内の動きとなっている。住宅投資は弱めの動きとなっている。
こうした中で、生産は横ばい圏内の動きとなっている。雇用・所得環境をみると、全体として緩やかに改善している。この間、企業の業況感は幾分悪化している。

出典：日本銀行「地域経済報告（さくらレポート）」

中国地域M&A一覧（2024年1～3月）

2024年1～3月に、中国地域で実行されたM&Aの一覧です。なお、当該データに網羅性はなく、実際にはこれより多くのM&Aが行われていることが想定されます。

（留意事項）
*1 原則として、取得日/効力発生日を記載。取得日/効力発生日が不明な場合、公表日等を記載。
*2 グループ内再編を除く。
*3 リード投資家で所在地はカウント。

都道府県別のM&A件数

2024年1～3月に、中国地域で実行されたM&A（中国地域の会社が売手または買手となったM&A）は合計31件ありました。当該M&Aの中で、中国地域に本社を置く企業の売手企業数、買手企業数を県毎に数値で表したものは以下のとおりです。

M&Aにおけるスキーム分類

上記2024年1～3月に、中国地域で実行されたM&A合計31件のうち、スキーム別に分類した割合は以下のとおりです。

おわりに

2024年4月は、景気に緩やかな回復基調が見られました。2024年1～3月のM&A件数は31件で、前四半期（2023年10～12月）の33件から減少しました。内訳では、売手、買手ともに広島県が最も多くなりました。また、スキーム別割合を見ると、買収が最も多く全体の約6割を占めています。

個別案件では、国内大手システムインテグレーターであるTISは、精神科病院など向けに電子カルテを提供するレスコ（広島県）を子会社化しました。（TIS、精神科向け電子カルテ提供のレスコを連結子会社化）。また、岡山県岡山市に本社を置き、農業機械・ものづくりを支援するKOBASHI HOLDINGSは、生ごみの高速分解ができる微生物群「コムハム」の研究開発を行うkomhamと資本業務提携を行いました。（（komham）KOBASHI HOLDINGSと資本業務提携のお知らせ）。

クレジオ・パートナーズは、地域でM&Aを支えていくコンサルティングファームとして、引き続き、業界及び地域の動向を注視してまいります。

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