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コラム COLUMN

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地元・岡山で支える事業承継・M&A、事業継続と企業価値向上で地域へ貢献|黒田 健司


岡山県岡山市生まれ。
香川大学卒業後、百十四銀行に勤務し、個人向け融資、法人営業、事業承継・M&Aを中心としたコンサルティング業務を経験。2025年1月にマネージャーとしてクレジオ・パートナーズへ参画。M&Aコンサルタントとして、また、クレジオ初の岡山支店担当として着任した黒田に、参画の経緯や意気込みについてインタビューしました。

経営者を支える使命感、金融機関で培った専門性と信念

両親の姿から学んだ経営の厳しさ、地域金融機関で培った支援の基礎

転職した今の自分を表現すると「右往左往」という言葉が一番しっくりきます。まだ右も左も分からず、毎日が挑戦の連続ですが、それが刺激的でもあります。
意気込みとしては「初志貫徹」です。前職である地域金融機関での仕事を通して、自分が働く使命は「事業者様の事業継続と企業価値向上に資する」ことだという考えに至りました。銀行員時代の4年目のときに、お客様から「黒田さんには、事業を継続するため、成長するための提案をして欲しい」と言われました。当時はその意味をよく分かっていませんでしたが、その言葉は心の片隅に残り、その方に、何気なく事業承継のお話をすると、喜んで頂いたという経験があります。その後、銀行の業務の中でもM&A・事業承継に携わるにつれて、事業継続と企業価値を高めることは、銀行員の仕事としてではなく、黒田健司個人としてやるべき仕事だと感じるようになりました。クレジオに入社しても、その気持ちを忘れず、気を引き締めていきたいと思っています。

私は、岡山県岡山市で産まれ、育ちました。実家は地元で小さな商店を営んでいます。子供の頃から「商売」「経営」といったものが身近にあったことが、私の人生にも大きな影響を与えました。小売業のため、土日休みがなく、幼少期は旅行に行く機会も少なく、他の友人の家庭をうらやましいと思ったりした時もありましたが、不自由なく育ててくれた両親には感謝しています。自分には見せないようにしていたと思いますが、両親が経営の苦労で体調を崩す姿を何度も見てきました。そのため、いつしかそれが当たり前のことだと感じるようになっていました。銀行員になり、様々な悩みを抱える経営者と接する中で、私の両親の偉大さを改めて感じましたし、二人を身近に見てきたからこそ、経営者の力になりたいという思いが強くなりました。


銀行では、預金・為替業務・個人融資業務を経て、法人営業業務を経験し、事業承継・M&Aのコンサルティング業務に約5年半携わりました。仕事だけでなく社会人としての基礎からお客様との接し方まで、本当にたくさんのことを学ばせていただき、感謝しています。当時、尊敬していた上司から「銀行員は中途半端なことは許されない。お金は命に次ぐほど大切なものだから、“これでいいか”という妥協は決してあってはならない」と口を酸っぱくして言い聞かされたことが心に残っています。地域経済の中で、金融・ファイナンスという仕事に関わることの「重み」を教えてくれたと思っています。

また、銀行員時代は「中小企業診断士」「証券アナリスト」「ファイナンシャルプランナー1級」等の資格取得にも努力しました。きっかけは、色んなことを教えてくれた上司に対して、自分は生意気だったので、何とか見返したいという思いから勉強をスタートしました。業務の傍ら勉強を続けるのは大変でしたが、家族の支えがあったからこそ、乗り越えることができました。子供が生まれる前は、妻も一緒に同じ資格の勉強をしてくれました。出産・育児を経てからも、育児の負担を妻が担い、子供も小さいながらに「がんばれー」とエールを送ってくれました。それが力になり、最終的に様々な資格を取得することができました。勉強を進めるにつれて、お客様がおっしゃることの背景や意図を理解することができるようになることも嬉しかったです。いずれの資格も、現在の事業承継・M&Aに関わる内容だったので、アドバイスの専門性を高め、幅を広げることができるようになりました。

事業承継・M&Aに関わる誇りと責任、出向経験を通じて専門性を向上

支店に在籍していた時から事業承継の話が好きで、経営者と出会う度に事業承継の話題を提供していました。銀行本部のM&A・事業承継の担当者と帯同する機会があり、私の事業承継に対する熱意を見抜いていただき、その方に引き上げて頂く形で、M&A・事業承継を担当する部署へ異動しました。そこでは、営業店からお取引様のごニーズに関する情報提供があり、その情報を元に経営者のご相談をお受けする流れでした。ご親族や従業員への承継のご相談もお受けしていましたが、私自身が専門として担当したのはM&Aでした。

製造業からサービス業、医療介護事業等、様々な業種・形態のM&Aを経験しました。印象的だったのは、とある譲渡先のお手伝いをさせて頂いたお客様から「黒田さんと出会ったこと、黒田さんにM&Aを支援してもらったことは、私の人生において本当に幸運でした。」というお言葉を頂戴したことです。詳しく伺うと、私自身そこまで意識していなかったのですが「誠実に対応してもらえた」と感じたとのことでした。M&Aという仕事に携わることに誇りを感じると同時に、お客様の人生を左右する仕事であるという、責任の重さを改めて認識した瞬間でした。

銀行員時代は、M&Aの専門性を磨くため、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(DTFA)への出向も経験させていただきました。DTFAでは、いわゆる仲介ではなく、譲渡側・譲受側いずれかのFA(ファイナンシャルアドバイザリー)としてお客様に関わり、一つ案件に対してチームが組まれます。役割分担として、お客様への提案やコミュニケーションはディレクターが行い、そのやり取りの中で発生する必要な分析・資料作成等の作業をチームが行い、私もそのチームの一員として経験を積みました。
膨大な資料作成・分析作業を行う中で、自分の甘さが出てしまった時、上司から「黒田さん、この作業意味ないと思っているでしょ」とズバッと見抜かれました。M&Aというお客様にとって一大事な案件に対して、作業の一つ一つが付加価値に結びついていることを説明され、どんな作業も手を抜かない、価値の高い仕事に対する心構えを教わりました。案件についても、PEファンドへの譲渡や上場企業の買収など、銀行では携わる機会が少ない案件に携わり、専門性を高めることができました。業務での経験はもちろん、DTFAで出会った方々とのネットワークも、私にとって大きな財産になっています。


後継ぎとして、専門家として、経営者の支援に関わる

私も経営者の息子であり、いわゆる後継ぎです。そのことをお客様にお話しすると「君が私の子どもの立場だったらどうする?この会社を継ぎたいと思う?プロとしての立場と経営者の息子の立場両方から意見が欲しい。ちなみにまだ息子や娘には何も話していないんだけど……」と質問されることもよくあります。この質問の回答は、いつも難しいのです(笑)。家族の形も会社の形も千差万別ですし、決まった正解はありません。よく経営者には「経営」「所有」「家族」という3つの側面があると言われますが、そのバランスを取りながら、最適解を探すしかないと思っています。

ただ、私は両親をはじめ、多くの経営者と接する機会があったので、「生半可な気持ちでは経営はできない」ことを痛感しています。お子様にその覚悟がないのであればM&Aは有効な選択肢の一つになります。私がM&Aに関与し始めた頃は、後継者の課題を解決したいというご相談が多かった一方で、最近は会社を成長させるため、経営戦略としてのM&Aを選択するお客様が増えていたことも印象的でした。M&Aは、資本を通じた提携によって外部のリソースを取り入れ、企業をさらに成長させる手段にもなります。その可能性を多くの経営者に伝えていきたいと思います。

どのような選択をするにしても、経営者にとって、会社そのものが自分の子どもと同じように大事な存在であり、そこで働く従業員や取引先も同様に大事に思っています。事業承継・M&Aは、経営者の人生、その会社の将来に影響を及ぼす、本当に大きな決断です。私は、その大きな決断の良き相談相手になりたい。経営者の事業継続と企業価値向上に資するお手伝いがしたいと思っています。



成長への渇望と葛藤、フィールドを変え新たなステージを目指す

順風満帆なキャリアの中で芽生えた成長への危機感

やりたかった事業承継・M&Aに携わることもでき、銀行の仕事にはやりがいを感じていました。同僚・上司・お客様にも本当に恵まれ、少しおこがましいですが、ある程度順風満帆なキャリアだったのではと思います。一方、「本当にこのままでいいのか」という、焦りのような気持ちが自分の心の中にありました。子供が生まれ、成長する中で、資格取得等の自己啓発に取り組む時間や意欲も衰退し、「今日の自分と、明日の自分が変わっていない」「成長していない」と危機感が募るようになりました。そんな気持ちが渦巻く中で、自分を成長させるための手段として「転職」を考えるようになりました。ただ、子供も小さい中で、ワークライフバランスをどうするかという葛藤も、自分の中にありました。家族との時間も大切にしたいと思う一方、自分の人生の軸についても模索したい。加えて、漠然と自分が生まれ育った「岡山」の地で地域に貢献したい。色々な思いが湧いてきたタイミングでした。

クレジオ・パートナーズは、銀行員時代にM&A業務に携わる中で、初めて名前を聞きました。中国地域のM&A案件の中でよく登場し、「広島に勢いのあるM&A会社がある」といった業界の噂話の中で存在を知りました。当時はまだ理解が浅かったので、資本政策のコンサルティング会社というよりは、営業系の一般的なM&A会社なのではという印象がありました。

代表の理念に共感、成長と挑戦・ワークライフバランスの両立を岡山で実現

私が色々と悩んでいる中で、とあるダイレクト・リクルーティングサイト経由で、採用担当の齋藤さんから直接お声掛けをいただきました。一度はスルーしていたのですが、再度連絡をいただき、転職をするつもりはなく「情報交換だけならいいか」と思って面談したのを覚えています。面談中、齋藤さんからクレジオについて「税理士・会計士も在籍しており、営業的というよりは専門性を大事にする資本政策を中心としたコンサルティング会社」「良くも悪くも顧客のために必死で働く会社」と聞いて、当時の私はワークライフバランスを重視したいと思っていたので、一度お断りをさせていただきました。

一度はお断りしましたが、再度クレジオから連絡があり、代表である李さんから、直接会ってお話したいというオファーをいただきました。岡山にまでお越しいただけるとのことで、並々ならぬ熱意を感じ、再度面談することになりました。面談では、李さんから、クレジオ・パートナーズを設立した理由や想いを聞きました。李さんの存在は、クレジオ立ち上げ前から「業界ですごい人がいる」と、噂を聞いていました。私が一番聞きたかったのは「そんなすごい存在である李さんが、なぜ独立という選択をしたのか」でした。李さんからは「このまま、いまの会社の中で生きる人生は楽すぎると思った。よりたくさんの苦労をし、成長するためにクレジオを立ち上げた」と回答いただきました。この答えを聞いて、「自分と一緒かもしれない」と正直心を動かされました。自分の中でモヤモヤしていた成長に対する課題感・危機感に、「クレジオに答えがあるかもしれない」と感じました。クレジオの特徴である、M&Aありきではなく、親族内承継・従業員承継、いずれに寄り添える体制にしていることも、想いも含めてご説明いただきました。元々M&Aありきの提案はしたくないと考えていたので、資本政策を軸に、様々な形で経営者のお役に立てるのは素晴らしいと思いました。

その後、広島本社にもお邪魔させていただき、M&A事業部の責任者である眞﨑さん、再東さんとも面談しました。随時コミュニケーションを取らせていただく中で、仕事面については、徐々に資本政策のプロフェッショナルとして真の顧客満足を追求している姿に心惹かれていきました。プライベートでは、ワークライフバランスとの兼ね合いも悩みましたが、クレジオには私と同年代のお子様を育てているメンバーが多いことも面談の中で知り、私の「仕事も家族も第一で考えたい」という気持ちも率直に伝えました。「本当に転職すべきか」を悩む中で、随時コミュニケーションを重ね「クレジオだったら自己成長と家族の幸せも実現できる」と思うようになりました。転職を急かすことなく、私の悩みを受け止め、ご理解いただきながら、良き相談相手になってくれたことも嬉しかったです。

クレジオ・パートナーズとしても、中四国で今後事業を拡大するうえで、岡山という土地を非常に重要視しており、私の入社をきっかけに、岡山支店開設を担って欲しいとおっしゃって頂いたことも、岡山に貢献したいと考えていた自分にとって、非常に大きなポイントでした。


経営者支援の質の進化に挑戦、地元・岡山の支店開設で地域貢献

クレジオの高い専門性と幅広さを実感

クレジオ・パートナーズでは、M&Aコンサルタントと、岡山支店担当の役割を担っています。M&Aコンサルタントとしては、進行中の案件にアサインされ、案件を推進していくのと同時に、クレジオと関係性のあるビジネスパートナーへのご挨拶等を行っています。全てが新鮮なので、日々楽しさや、やりがいを感じています。その中でも、岡山支店開設については、クレジオ・パートナーズにとっても、岡山に想いのある私にとっても一大プロジェクトであり、大きな責任を感じながらもワクワクしています。

苦労している点の一つ目はシステム面です。銀行で慣れていたシステムと違うので、慣れるまで苦労はするのかなと思っています。二つ目は、業務におけるスピード感についても、日々業務に関する報連相がチャットで飛び交うので、まだついていくのが必死ですね。最大の課題は、お客様との関係性をいかに構築していくかだと感じています。銀行では既にお取引をいただいているお客様との面談が主でしたので、私個人としての関係性がなくても銀行との関係性で様々なことをお伺いしたりすることができていました。一方でクレジオ・パートナーズではお客様との接点は紹介等ではあるものの、いわゆる「初めまして」という形になるので、信頼関係を構築することが非常に重要だと感じています。「組織の力ではなく、私自身が問われる環境だからこそ、プレッシャーを感じつつも成長できると考えています。

また、クレジオの対応する幅の広さには一番驚きました。「そんな相談も受けるんだ」と内心で思うことが多かったです。クレジオは、経営者・ビジネスパートナーとの距離感が非常に近く、M&A後の事業計画はもちろん、金融機関との折衝、他にも人材採用、ビジネスマッチング、様々なご相談をお客様から承っています。自社でソリューションを持っていない場合は連携しているパートナーにご紹介する等、基本的には全て対応するスタンスです。単に資本政策のコンサルではなく、地域のコンサルティング会社として、お客様のためになるなら、何かしらのお手伝いをしたいという姿勢はとても共感しています。

実際に、クレジオのメンバーと一緒に働いてみると、皆さん本当にレベルが高いと感じる時が多いです。それでいて、変におごった姿勢を感じることはありません。先日も事業承継関連で分からないことをメンバーに質問すると、めちゃくちゃ詳しく教えてもらい、自分自身がレベルアップした気分になれました。社内ではなく、お客様のために問題解決しようという思いが強いことも感じます。メンバーと同行した時、とあるお客様が「クレジオには、ただ単に答えだけを求めているのではない。様々な選択肢やその背景、可能性まで一緒に考えて欲しい」とおっしゃっていました。お客様のクレジオに対する期待の大きさに責任を感じた瞬間でした。

生まれ育った岡山への貢献、地域に根差した支援を目指す

岡山は私が生まれ育った土地です。大学は香川でしたが、岡山から通っており、私の人生は、ほぼ岡山から離れず過ごしてきました。両親も、その前の代も、岡山という地域で、商売をしており、黒田家を含めて、育ててもらった土地だと思っており、私の中で、非常に大事にしている場所です。そんな地域に、自分で支店を出せる、関与できる、その結果、岡山の皆様をご支援できるというのは素直に嬉しく思います。まずは1社でも多く、接点を持ち、価値を提供する機会を増やしていきたいと思っており、岡山でセミナーや勉強会を開催することも予定しています。ゆくゆくは、岡山を代表する産業やビジネスに関わっていきたいと思っています。



関わる全員が幸せに、事業継続・企業価値向上に資するコンサルタントを目指す

「生きとし生けるものよ、幸せであれ」

これが私の座右の銘です。僧侶でもあり、作家でもある草薙龍瞬さんの書籍で知ったブッダの言葉です。日々の生活の中で、どうしても「自分さえよければいい」とか自己中心的な思いになりがちですが、この「生きとし生けるものよ、幸せであれ」という慈悲の心を持つことで、自他ともに心豊かで幸せな人生を導くことができると思っています。私もつい自分よがりな考えになってしまうので、仕事でも、プライベートでも、この言葉を大切にしています。

事業承継・事業成長の両面で、M&Aが浸透してきた感覚はありますが、まだ地域では十分に民主化されていない印象です。事業承継についても、地域におけるよき相談相手がいないことが大きな課題です。親族・従業員・第三者、様々な選択肢を提示した上で、実行支援までサポート出来るコンサルタントが不足しています。経営者の背中を見て育ち、後継ぎという立場も共感できる私自身が、経営者にとってよき相談相手になりたいと思っています。顧客目線で、最適な選択肢を一緒に考え、事業継続と企業価値向上に資するコンサルタントを目指します。そのため、事業承継・M&Aの支援を軸に、その他の分野でも価値を提供していきたいというのが今の想いです。
岡山支店の立ち上げ責任者でもありますので、「岡山で事業承継・M&Aといえばクレジオの黒田」と呼ばれるようになりたいです。当然、岡山だけではなく各地域で活躍したいと思っていますが、まずは私の地元である大好きな岡山を大事にしていきたいと思っています。

事業承継・M&A業界の転職に悩んでいる方は、まずは一度、クレジオの話を聞いてみることをおすすめします。私自身も多く悩み、時間をかけて決断しました。専門性の高さに不安を感じる方もいるかもしれませんが、知識は後から学べます。それよりも、経営者にとって最も重要な仕事である事業承継の支援ができる、この仕事の魅力を感じてもらいたいです。合う、合わないもあると思いますので、まずは気軽にお話ししてみると良いと思います。



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■取締役 眞﨑 託弥|M&A・事業承継を通じて山陰地域へ貢献
■取締役 再東 弘喜|地域のご縁を活かす!目指すは地域No.1のM&A・事業承継コンサルタント
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■コンサルタント 見目 将宏|経営者に尽くす喜び、安心して相談できる資本政策コンサルタントを目指す
■コンサルタント 山本 晃史|広島への貢献を目指す「挑戦」、地銀から選んだM&A・事業承継の新たな舞台

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