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コラム COLUMN

メンバー

理論と実務を融合させ、「頼れる会計士」を目指す。会計士が活躍する場を地域で創出|古屋 大輔


山口県萩市生まれ。公認会計士。
大学卒業後、家業であった水道工事会社に入社し、財務・経理を中心に業務を幅広く担当。同社の廃業を機に、監査法人へ転職し、その後、公認会計士試験に合格。上場企業の監査を担当。地域の税理士法人を経て、2024年6月にクレジオ・パートナーズに参画。会計・財務・税務に関する経験を活かし、クレジオ・パートナーズの資本政策コンサルティング業務を担う。

廃業を機に会計士を志す、会計の理論と実践を追求

「毎日全力、フルスロットルですね。仕事は、率直に楽しいです。」

大学時代は商学部で会計・税務を学び、物事が数値化される過程とその分析に強い興味を持っていました。大学で学ぶ中で、税理士資格に必要な「簿記論」「財務諸表論」については、在学中に合格していましたが、父親の体調不良により、家業に入る決意をしました。家業では水道工事業を営んでおり、私は大学で学んだ財務・経理の業務も担いましたが、それだけでなく修理の対応も、在庫の仕入も、会社に関することは全て経験しました。ただ、人口減少と共に縮小していく業界だと感じていたこともあり、父は会社を清算することを決意しました。


家業を約10年勤め、31歳という年齢で会社の清算をきっかけに、新しい人生の選択肢を考えた時、公認会計士を目指しました。当時は、公認会計士の知識があれば、税理士にも通じるし、事業会社で勤務しても活かせる場があると考えたので、公認会計士の道を志しました。公認会計士試験は「短答式」と「論文式」の二段階に別れますが、初めての試験では、短答式試験は合格することができましたが、論文式試験は合格できませんでした。それでも何とか会計士の実務を経験できないかと思い、大手監査法人である有限責任監査法人トーマツの広島事務所の門を叩いたところ、ラッキーなことに、短答式試験合格だけでも入社を認めていただきました。

トーマツに入社し、監査法人の実務を間近で見ながら、並行して論文式試験の勉強をすることができました。これまでは座学で理論としてしか学ぶことができなかったことが、実務を通じて理解を深めることができたのは非常に貴重な経験だったので、トーマツには今でも感謝しています。無事論文式試験も合格し、晴れて公認会計士になることができました。トーマツでは、主に小売業を中心に監査を担当していました。毎日大変でしたが、自営業で勤務した時には体験することができない、上場企業を財務の視点から見ていくのは、毎日が刺激的でした。現場の実業を、会計士を目指して学んだ理論と紐づけ、更に学びを深めることができました。当時は、将来的には地元で独立したいという気持ちもあったので、税務の実務経験が積みたいと思い、地域の税理士法人に転職しました。

会計士の知識をM&Aの現場で活かす、クレジオの仕事とは

地域にも会計士が活躍できる場を!クレジオの想いに共感

クレジオ・パートナーズの名前は、資本政策を中心としたコンサルティング会社として、監査法人時代から名前は聞いていました。M&Aや組織再編の財務・税務について興味はあったものの、いわゆる「M&A業界」は「営業色が強い」というイメージで、会計士が活躍するイメージが沸きませんでした。そんな中、クレジオでは、「会計士がM&A・事業承継のフィールドで活躍している」と聞き、興味を持ちました。監査法人や税理士事務所は、組織再編の財務・税務に関する業務に関わる機会は少なく、特に監査業務は、毎年・毎月の定型的なやることが決まっている業務が多い仕事です。また、通常のM&A仲介会社では、デューデリジェンス(買収監査)、バリュエーション(株価算定)といった、ファイナンスの専門性が求められる業務に深く関わるということはしていません。クレジオは、広島という地域で、非常に特徴的な業務を担っている会社という印象でした。

実際に、HPで調べてみると、税理士法人時代に関わったことのある代表の李さん、不動産鑑定士の仲野さん、元々監査法人・税理士法人にいた公認会計士の山本さん等、色んな専門家が在籍していました。萩原さん、塩田さんといった税理士もM&Aという分野で活躍しているのは率直に驚きました。面接では、常務取締役の萩原さんと、マネージャーの山本さんに面談の機会をいただき、実際にこれまで担当した業務を教えていただく中で、会計士とした学んだ理論を、現場で活かすことができる仕事は面白そうだと感じました。

最終的にクレジオへの入社を決意したのは、三次面接で李さんと面談した時の言葉です。「地域で会計士が活躍できる場は限られている。資本政策のコンサルティングを通じて、会計士が活躍できる場を地域でも創っていきたい」と話されていた言葉に共感しました。面談の中で、具体的な業務の詳細や依頼された背景、会計士が活躍することで、地域にどんな可能性が広がるかについて説明いただきました。理論で学んだ会計を、実務で活かせる。定型業務だけではなく、千差万別の現場で、会計士が活躍できる場を一緒に創りたい。そんな想いを実現できるのは「ここ(クレジオ)かな」と直感的に思いました。


会計士にとっても「総合格闘技」、多様な専門性が求められるM&Aの現場

よく「M&Aコンサルタントという仕事は総合格闘技」と言われますが、M&Aの会計に関わる側も総合格闘技だなと、転職してみて強く感じます。M&Aでは、監査・財務・税務といった会計士の専門性の全ての知識が必要です。それらの知識を踏まえた上で、対象となる企業のビジネスモデル、市場・業界の知識、そこに加えて経営者の想い、全てを把握した上で業務に臨むことを考えると、会計側も総合的な専門性が求められる仕事だなと感じます。

入社してまだ1か月半程度ですが、業務としては主にデューデリジェンスを担当しています。買手側へのご支援として、買収対象となる事業・会社の監査を担当することもありますし、売手側へのご支援として、買手側が行う監査のサポートを行うケースもあります。

買手側のデューデリジェンス業務では、財務諸表を分析し、気になるところは総勘定元帳等の帳票類を確認し、それでも分からない場合は、インタビューなどで実態を深掘りしていくような流れとなります。売手側のデューデリジェンス対応では、買手企業側から、資料の要求や質問事項がくるので、時間がない経営者さまをサポートする業務を行っています。監査業務だけではなく、クレジオではバリュエーション(株価算定)の実務も行っています。私自身は、これまでバリュエーションは実務としては経験がありません。株価算定やストックオプションに関する論点等、知識としては持っていますが、実務として未経験な業務は多々あります。将来的には、私もバリュエーションやPPA(Purchase Price Allocation=取得価額を買収対象企業の資産と負債に適切に割り当てる業務)等も経験したいと思い、考えるだけでワクワクしています。

常に自己研鑽、チームでお客さまに寄り添う

毎日楽しいと感じています。デューデリジェンスにしても、監査法人時代とはやり方が全く異なります。クレジオでの仕事は、とても自由度が高いと感じています。これまで定型的な業務が多かったのですが、デューデリジェンス一つとっても何から手をつけるのかは自由です。自由を感じる一方で、業務では様々な論点が出てくるので、自分が詳しくない論点は、その都度、自分で調べて、考えないといけません。自己研鑽が求められるのがクレジオの現場であり、専門性を磨きたい会計士として、私も好きなところです。私にとっては、特に「理論と現場が重なる瞬間」を仕事の中で感じるのは面白いです。野球で例えるなら、バッティング理論は知っているけど、実際にバットを振り、身体を動かすのは非常に難しい、という感じですね。バットを振る現場の体験を、これから積み上げていきたいです。

苦労していることは、クレジオの業務スピードの速さですね。案件が同時進行していくので、タイミングによっては一気に未読のメッセ―ジやメールが溜まっていきます。締切がある業務も多いので、限られた期間の中で責任を持って、お客様や関係者でも見えていない論点を出し尽くすといった仕事の質が求められます。会計のロジック的な部分だけでなく、関係する皆さまの想いや感情の部分も含めて、バランスを保ち進めていくのは非常に難しいと感じています。


実際の業務では、会計士の山本さんとご一緒することが多いです。同じ専門家の方と、ああでもない、こうでもないと議論して、分析して、共有するのは率直に楽しいですね。専門家同士で議論できるメンバーがいることは非常に大事だと思います。私が担当している業務も一人でやることが前提の場合、とても大変だと感じますが、チームで取り組むからこそ、より価値の高い仕事ができると思っています。クレジオでは、仕事に夢中になり、気が付いたら時間が過ぎていることがよくあります。

一緒に働くM&Aコンサルタントから「このお客さま、何とかしてあげたいんですよね」という言葉を聞いたことが、業務の中で一番印象的でした。「お客さまに寄り添う姿勢」は見習いたいと思います。会計士が担当している実務を、単なる作業として行うのではなく、発注していただけるお客さまの意思や想いを汲み取り、「何とかしてあげたい」という気持ちを持つことが、仕事への姿勢にも関わります。私自身も自己研鑽を続け、一緒に働くメンバーの想いに応え、お客さまの気持ちに寄り添う提案ができるようになりたいと、その言葉を聞いて思いました。クレジオでは、上場・未上場共にお客さまがいらっしゃるので、地域の資本政策コンサルティングのニーズを拾いあげ、形にしていきたいです。

目指すは「頼られる会計士」、会計知識を活かし、一緒に楽しい仕事がしたい

私が目指すのは「頼られる会計士」です。社内・社外の両方で、気軽に相談してもらえる存在になりたいです。そのためには「謙虚であること」が大事だと感じています。会計士は、持っている専門性の高さから、どうしてもお客さまにプレッシャーを与えるというイメージが強くなってしまいます。専門家業ではなく、顧客のニーズに寄り添うサービス業であることを意識して、自己研鑽を積んでいきたいと思います。謙虚な人間性をもって、分からないことはすぐに調べて、自分の血肉に、業務のスピードを意識することを心掛けていきます。

私自身も、家業の後継者問題で廃業したという経験があります。後継者不在に悩む会社は地域に多く存在しています。地域の事業承継課題に対して、適切なサポートを受けることで、売手・買手双方にとってよい方向に進むことができる環境を整備していきたいと思います。M&Aという選択肢の認知度は広がりましたが、「踏み切れない」「怖い」というイメージが、地域においてはまだまだ強く根付いています。M&Aを通じて、よい未来を描けたという事例が少ないことも大きな要因だと思います。私も、クレジオで業務に関わることで事例を増やし、そういったM&A・事業承継に関する不安を振り払えることに貢献したいと思います。

経営者の方には、「何かあったらクレジオに相談してみるといかがでしょうか?」とお伝えしたいです。クレジオに入り、改めて様々な経歴・経験を持つメンバーが多く、それぞれ専門性が違うことも印象的でした。資本政策中心と言っていますが、何か不安に思ったこと、課題に感じることがあるなら、クレジオに相談すれば、何か解決の糸口をお伝えできるのではと思います。

会計士の方には、「クレジオなら幅広く、会計・税務・組織再編・ファイナンスといった分野の学んだ知識が活かせる現場がある」とお伝えしたいです。特に会計監査の仕事は、感謝される実感を得にくいとも感じています。クレジオであれば、現場で経営者の方と接する機会も多いので、自分の知識・経験がお客さまの課題解決に貢献している実感が湧く職場だと思います。会計士の皆さんがそれぞれ、何をやりたいかにもよりますが、クレジオは会計士が培ってきたことが全て活かせる職場です。主体性を持って、自分で考えながら仕事に取り組むことが好きな方には面白いと思います。楽しいことやりましょう!転職に悩む方は、今が楽しくない、苦しんでいると感じていると思うので、一緒に楽しいことをやりたいなと思います。




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