
近年「女性の社会進出」や「女性活躍推進」が注目される中、政府も「1億総活躍社会」の実現に向けて女性活躍推進法を施行するなど、女性の経営参画を後押ししています。特に少子高齢化が進む地方では、地域経済を支えるために女性の役割が一層重要になっています。
本記事では、帝国データバンクの調査を基に、全国的な動向とあわせて中国・四国地域における女性社長の割合や年齢層、事業承継の特徴を詳しく解説します。
目次
記事のポイント
- 女性社長比率は全国平均で8.0%。中国・四国地域は全国において比較的高い割合。
- 年齢層は高く、60-69歳の層が一番多く、70-79歳の層、50-59歳の層が続く。
- 就任経緯は「同族承継」であり、受動的な理由が多い。
中国・四国地域は先進地域!?女性社長の割合が高い

上記は、帝国データバンク「全国「女性社長」分析調査(2020年)」における都道府県別の女性社長比率です。10%を超えている県は4県(青森県、奈良県、佐賀県、沖縄県)のみに留まり、全国的にも女性社長比率はまだ低いことが分かります。
特に中部地方を中心とした周辺地域においては女性社長比率が低く、最下位の岐阜県は青森県の半分以下の水準です。一方で、近畿以西では女性社長比率が比較的高く、中でも中国・四国地域は全県で全国平均(8.0%)を上回っています。
女性社長比率の推移と就任経緯等
女性社長比率の推移
女性社長比率は依然として低い状況と言えますが、それでも30年前と比較するとほぼ倍増しています。全国的な動向は地域も同じであり、今後も緩やかな上昇傾向は進んでいくものと予想されます。

(出典:帝国データバンク「全国「女性社長」分析調査(2020年)」を当社加工)
女性社長の年齢分布
女性社長の年齢分布を見ると、60-69歳代が一番多い層となっています。続いて、70-79歳の層、50-59歳の層となっています。
30代以下の社長を見ると、全国では8.7%であり、中国地域では3.0%、四国地域では3.9%となっており、いずれの地域でも若手女性社長の存在は僅かであることが分かります。

(出典:帝国データバンク「全国「女性社長」分析調査(2020年)」を当社加工)
女性社長の就任経緯
全国的に女性社長比率が高いのは「同族承継」などファミリービジネスでの事業承継が多く、「内部昇格」といった社内人事に大きく左右される事例は少ない結果となっています。
「同族承継」の割合が全国の男性よりも高いことから、先代社長の高齢化や後継者難などの事情により、配偶者や親から事業を引き継ぐ受動的なケースが多いことが伺えます。特に中国・四国地域においてはその傾向が顕著に表れている可能性があります。

(出典:帝国データバンク「全国「女性社長」分析調査(2020年)」を当社加工)
おわりに
本記事では、女性社長に注目し、全国と中国・四国地域における状況を整理しました。全国の女性社長比率は依然として8.0%と低い水準にあるものの、緩やかな上昇傾向が続いています。
特に中国・四国地域は全国平均を上回っており、女性の経営参画が比較的進んでいる地域といえます。一方で、女性社長の平均年齢は高く、事業承継の多くが「同族承継」に依存していることも大きな特徴です。
今後は、若手や女性の経営参画をさらに広げることが、事業承継問題の解決や地域経済の活性化に直結します。自社の承継やM&Aを検討されている方は、地域事情に精通した専門家へ早めに相談することで、より円滑で戦略的な承継を実現できます。
クレジオ・パートナーズでは、中国・四国地域における事業承継やM&A支援を行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
クレジオ・パートナーズ株式会社広島を拠点に、中国・四国地方を中心とした地域企業のM&A・事業承継を専門に支援しています。資本政策や企業再編のアドバイザリーにも強みを持ち、地域金融機関や専門家と連携しながら、中小企業の持続的な成長をサポートしてきました。補助金や制度活用の知見を活かし、経営者に寄り添った実務的な支援を提供しています。
URL :https://cregio.jp/
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