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コラム COLUMN

M&A事業承継

M&Aマッチングプラットフォーム一覧!地域企業M&Aの新しい形


会社を売却・買収する際に、M&A仲介会社を介さずM&Aを実行する方法として、M&Aマッチングプラットフォームの活用が挙げられます。1つの仲介会社で把握できる情報は限られるため、様々な可能性を広げることがプラットフォームの役割として期待されますが、M&A市場の盛り上がりと共に、近年は様々なタイプのM&Aマッチングプラットフォームが立ち上がっています。「地域企業でも使える」そんなプラットフォームがないか、調べてみました。

記事のポイント

  • 急成長するM&A市場において、M&Aプラットフォームは様々なタイプが存在。経済産業省もその活躍に期待!
  • M&Aプラットフォーム活用のポイントは、「情報の量と質」「更新頻度」「使いやすさ」「サポート体制」
  • 市場に応じて、プラットフォームは様々なタイプに進化。今後の展開に注目。


「M&Aマッチングプラットフォーム」とは

「M&Aプラットフォーム」とは、事業の「譲渡側(売手企業)」と「譲受側(買手企業)」がインターネット上のシステムに登録することで、マッチングできるシステムです。経済産業省が公表した「中小M&Aガイドライン」においても、「M&Aプラットフォーム」について明記されており、「主にマッチングをはじめとする中小 M&A の手続を低コストで行うことができる支援ツール」と位置付けられており、M&A仲介会社等を通じてM&Aを進める場合と比較して、費用を低減し、小規模な事業者でも使えるツールとして、「中小 M&A の可能性が大きく広がった」と評価されています。

ただし、近年様々なプラットフォームが立ち上がっており、「中小M&Aガイドライン」では、「情報の取扱い」「利用する M&A プラットフォームの選択」について留意するよう注意書きがされています。

マッチングプラットフォームは補助金も活用できる

令和2年度第3次補正予算「事業承継・引継ぎ補助金」のうち、M&Aでも活用できる「専門家活用型」では、補助対象経費に「システム利用料」が掲載されており、対象となる経費として「M&A マッチングプラットフォームへの登録料及び利用料」を補助対象とすることが可能です。

マッチングプラットフォームは比較的費用負担が少ないことが特徴ですが、補助金の対象となることで、より利用しやすくなっています。

(参考)「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用)」を解説、M&Aに活用できる!


使えるM&Aマッチングプラットフォームのポイント!

広島に拠点を置き、地域専門のM&A仲介会社であるクレジオ・パートナーズ独自の視点でM&Aマッチングプラットフォームを利用する際のポイントについてお伝えします。

情報の量と質

マッチングプラットフォームの魅力は、マッチングする可能性のある会社を多く見つけられることであり、「譲渡側(売手企業)」「譲受側(買手企業)」いずれも登録されている情報量で、マッチングできる可能性が変化します。そのため、より多くの可能性を秘めたマッチングプラットフォームを利用すべきであり、登録されているプラットフォームの情報量は重要な指標の一つです。プラットフォームの中には、登録を審査制にしている場合もあり、M&Aに真剣に取り組む質の高い情報かどうかを精査する機能を期待できます。そういった情報の量と質に注目する必要があります。

更新頻度

例え情報量が多くても、あまりに昔の情報がずっと掲載されている場合、その情報は最新のものかどうかを考える必要があります。M&A仲介の場合、M&Aを実現させるまでの期間は、短期間の場合は数か月であり、長い場合は1年以上要する場合もあります。いずれの場合でも、交渉や、登録者のその時々の様子により、都度状況は更新されていきます。掲載されている情報の新しさや更新頻度により、生きている情報が集まっているプラットフォームかどうかを見極める指標の一つとなります。

使いやすさ

情報の登録のしやすさ、画面の見やすさ、通知の頻度、メッセージのやり取り等、実際にプラットフォームを利用する際に、どのくらい利用しやすいかも、プラットフォームの利用を判断する指標の一つです。帝国データバンクのデータによると2020年の社長の平均年齢は59.9歳となっており、経営者の高齢化が確認できます。いわゆる「スマホ世代」が社長を担う時代もそう遠くはありませんが、自分自身にとって、プラットフォームの利用勝手がよいか悪いかを判断する必要があります。

サポート体制

問い合わせをした際に、「迅速に返信がくる」、「電話での対応を行ってくれる」等、サポート体制が充実しているかどうかも利用する際の重要な視点の一つです。M&Aは、経営者の人生を懸けた事業の行く末を決定する事項です。マッチングプラットフォームを利用することで、コストを削減することも重要ですが、「登録の仕方が分からない」等、マッチングプラットフォームをスムーズに利用することで、円滑なM&Aを実現できるかどうかという視点で考えると、最低限のサポート体制が整っているかどうかも確認すべきところです。

上記の他にも、「料金体系」「機密情報の保持」等、重要視する視点はありますが、それぞれのニーズに応じて、使いやすいプラットフォームを選ぶことが重要です。




地域企業でも使える!M&Aマッチングプラットフォーム一覧

TRANBI(トランビ)

「国内最大級の事業承継・M&Aプラットフォーム」を謳っており、2011年からサービス提供を開始し、M&Aプラットフォームの中では早期に立ち上がったサービスです。これまで培ってきた情報量を強みとするプラットフォームであり、数多くの地域金融機関と連携している点も特徴の一つです。経済産業省中小企業庁の「事業引継ぎ支援センター」と連携するM&Aプラットフォーマーに選定されています。

TRANBI(トランビ):https://www.tranbi.com/

Batonz(バトンズ)

国内最大手のM&A仲介会社である日本M&Aセンターのグループ会社が運営するプラットフォームです。こちらも「国内最大級のM&A総合支援プラットフォーム」と銘打ち、ユーザー数88,961名、累計M&A案件数8,490 件、累計マッチング数53,639 件という実績(2020年12月時点調べ)を有する大きなプラットフォームです。こちらもTRANBI同様、経済産業省中小企業庁の「事業引継ぎ支援センター」と連携するM&Aプラットフォーマーに選定されています。

Batonz(バトンズ):https://batonz.jp/

ビズリーチ・サクシード

人材紹介のビズリーチ(現:ビジョナル・インキュベーション)が立ち上げたM&Aプラットフォームです。「完全審査・会員制」のM&Aプラットフォームであることが特徴であり、売手企業は厳選された買手企業へ交渉を打診することや、買手企業からオファーを受け取ることができます。規模は、売手登録数2,867件、買手登録企業数5,943社(2020年12月時点調べ)となっています。こちらもTRANBI・Batonz同様、経済産業省中小企業庁の「事業引継ぎ支援センター」と連携するM&Aプラットフォーマーに選定されています。

ビズリーチ・サクシード:https://br-succeed.jp/


事業承継総合センター

リクルートが運営するM&Aプラットフォームです。売手企業となる事業承継に悩む経営者向けのプラットフォームであり、プラットフォーム内でM&A取引を完結する形だけではなく、厳選されたM&A仲介会社を紹介する機能を有しており、ニーズにあったM&A仲介会社、買手企業を比較検討することが可能です。

事業承継総合センター:https://rbsp.jp/


M&Aクラウド

M&Aクラウドは業界初の「募集型M&Aプラットフォーム」です。主に買手企業のニーズやM&Aに関する方針や事業内容を掲載し、買手企業がM&Aについて情報発信しやすいプラットフォームを構築しています。事業承継型のM&Aだけではなく、ベンチャー・スタートアップ企業が資金調達先を探すこともできる点が特徴です。

M&Aクラウド:https://macloud.jp/



おわりに

これまでM&Aは、M&A仲介会社を中心に取り扱われてきましたが、M&Aマッチングプラットフォームの登場と成長により、これまでにないM&Aを実現する可能性が広がりました。他方、地域ではまだまだITとM&Aのリテラシーが不十分な部分もあり、十分にプラットフォームを使いこなすことが難しいというのも現場としての肌感覚です。そういった状況に応じ、プラットフォーム側も進化し、「譲渡側(売手企業)」「譲受側(買手企業)」のシンプルなマッチングだけではなく、M&A仲介会社も巻き込む流れも確認できます。急速に変化するM&A市場において、今後どのような進化が見られるのか注目されます。


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クレジオ・パートナーズ株式会社のご紹介代表者 :代表取締役 李 志翔
所在地 :広島市中区紙屋町1丁目1番17号 広島ミッドタウンビル3階
設立  :2018年4月
事業内容:
 ・M&Aに関するアドバイザリーサービス
 ・事業承継に関するアドバイザリーサービス
 ・資本政策、企業再編に関するアドバイザリーサービス 等
URL  :https://cregio.jp/

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