クレジオ・パートナーズでは、毎年社員旅行を実施しており、社名に掲げた「地域貢献(Contribution to REGIO)」に因み、各地域のサステナブルな取組を体験するツアーを行っています。昨年(2022年)は淡路島(兵庫県)にお邪魔し、同島での地方創生や働き方改革について学びました。2023年は三重県尾鷲市にお邪魔し、同市や熊野古道の歴史・文化・産業を知り、森林の保全と有効活用を目的に同市が新たに展開するJクレジット制度を取り入れた「みんなの森プロジェクト事業」を視察しましたのでご紹介します。
雨のまち・尾鷲市(三重県)とは
尾鷲市(おわせし)は三重県の南部に位置する人口15,934人(2023年11月)の都市で、総面積の90%が山林で覆われ、リアス式海岸が形成され、平坦地が少なく、湾奥に集落が所在し、水産業・林業が産業の中心であり、世界遺産である熊野古道が通っていることで有名です。
また、全国的に降水量が多く「雨のまち」としても有名であり、温暖多雨な気候条件がヒノキの生育に適していることから伝統的な密植施業により生育される「尾鷲ヒノキ」が全国的にも評価されています。
当社メンバーが作成した今回の「旅のしおり」
DAY1 SATOYAMA研修 -尾鷲の歴史・文化を学ぶ―
今回のツアーでは、尾鷲市役所水産農林課の芝山課長、千種参事のお二人にご案内いただきました。初日は、芝山課長に三重県立熊野古道センターをご案内いただき、熊野古道が世界遺産に登録される背景となった「神道」「仏教」「修験道」の3つの宗教が融合するという独特の日本の宗教観を体現した地域であること、尾鷲市が「雨のまち」と呼ばれる所以である気象環境の特徴や、その気象により育まれた「ヒノキ」「スギ」の植林を活かした林業の歴史、暖流である黒潮での「定置網」により栄えた水産業等、尾鷲市の歴史・文化・産業について解説いただきました。
「ヒトとヒト・ヒトとモノ」を繋ぐをテーマに2017年に新しく立ち上がった「おわせマルシェ」を見学し、地域の新しい取組について学びました。
最後に、尾鷲市の公民館で、植林体験として、ヒノキをのこぎりを使って切断し、やすりで磨きあげる体験をしました。
DAY2 「みんなの森」散策 -新しい環境保全の取組を体感する-
2日目は、尾鷲市の林業を活かした新たなプロジェクトである「みんなの森」事業のモデルコースを、芝山課長・千種参事にご案内いただきました。
尾鷲市「みんなの森」プロジェクトとは、林業とカーボンニュートラルの両立を目指し、伝統的な尾鷲ヒノキ林業を継続しながら、森林の若返りを図ることを目指しており、地域において国連の「生態系の回復の10年」の呼びかけに呼応した林業×生物多様性により、新たな価値を創出するプロジェクトです。
尾鷲ヒノキの林業を営む山地から、川の流域に沿って、海に面した同市の九鬼町までを、山・川・海が一体となったモデルフィールドと設定しており、今回は大手民間企業と連携したプロジェクトにより、林業と生物多様性の実証フィールドの取組や、世界における「SATOYAMA」の考え方について、実際の林道を一緒に歩きながら、ご説明いただきました。また、港町である九鬼町をご案内いただき、行政機関だけでは賄いきれなくなる公的サービスを担うLocal Coopの取組や、NFTやカーボンクレジットといった、新しい技術やファイナンスの仕組みを取り入れた新たな取組についてもお話いただきました。
おわりに
2023年のクレジオ・パートナーズの社員旅行では、三重県尾鷲市で新しく開始された「みんなの森」プロジェクトの体験ツアーを通じて、同地域の歴史・文化・産業について理解を深め、それを実現するための最新のテクノロジーやファイナンスを絡めた取組について知ることができました。改めて参加したメンバー一人一人が、地域の課題や、地域の意味、過去・未来に想いを馳せることで、自分自身にとっての地域への想いを強くするきっかけとなりました。
昨年の淡路島での社員旅行も地方創生・SDGsをテーマに開催しました。クレジオ・パートナーズは、広島に本社を置き、地域密着・顧客密着の資本政策プロフェッショナルを掲げ、中国・四国地域を中心に事業を展開しています。地域に身を置く我々だからこそ、様々な地域の取組を知り、資本政策とは少し離れた視点も持つことが重要であると考えています。尾鷲市のグルメとゆったりとした雰囲気にリフレッシュするだけでなく、メンバー一人一人の人生にとって、かけがえのない時間を過ごすことができたことに嬉しく思います。
今後もクレジオらしいテーマで社員旅行を行う予定です。当社では、引き続き一緒に「クレジオ(地域貢献)」に取り組むメンバーを募集しておりますので、気になる方はぜひお気軽にご連絡ください。
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