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コラム COLUMN

二次公募が開始!「経営資源引継ぎ補助金」について解説!


経済産業省中小企業庁では、中小企業の経営資源の引継ぎを促進するため、「経営資源引継ぎ補助金」の制度を実施しており、同補助金の二次公募が開始されます(10月1日より開始予定)。M&Aにより、第三者へ事業承継する際に利用可能な補助金となっていますので、本補助金についてポイントを解説します。
なお、クレジオ・パートナーズでは本補助金の利用にあたり、アドバイスも実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

(参考Webサイト)
・中小企業庁:令和2年度第一次補正予算経営資源引継ぎ補助金の2次公募を行います(10月1日申請受付開始予定)
令和2年度補正経営資源引継ぎ補助金Webサイト

記事のポイント

  • 「経営支援引継ぎ補助金」の二次公募がスタート。公募期間は、2020年10月1日(木)~10月24日(土)19:00。
  • 「経営支援引継ぎ補助金」は、M&A仲介・FA等の専門家へ支払う料金も対象に。上限は100~200万円(廃業を伴う場合は、最大650万円)。
  • 1つの案件で買い手・売り手、両方が利用することも可能。
  • 一次公募と異なり補助事業期間が短くなっている点や、補助申請のコストについては注意が必要。専門家に依頼することも選択肢。

「経営支援引継ぎ補助金」の特徴

二次公募とは?一次公募と何が違うか。

中小企業庁は「経営資源引継ぎ補助金」の二次公募を開始する旨を発表しました。「経営資源引継ぎ補助金」は、2020年7月13日(月)~8月22日(土)の間に第一回目の公募を行い、今回は二回目の公募となります。二次公募の公募期間は、2020年10月1日(木)~10月24日(土)19:00です。

通常、二次公募は、はじめに行った公募の採択件数(又は交付決定件数)で予算規模を消化しきれない場合に行われます。今回は、予算が追加で計上された様子は確認できなかったため、一次公募では十分に予算消化できなかったことが考えられます。ただし、現時点で一次公募で何件の採択があったか不明なため、予算の残額を推計することができません。二次公募となった場合、何件程度の採択件数を見込んでいるのか等、採択率にどう影響するのかが気になるところです。

また、申請にあたり、一次公募と異なる申請要件になる場合もありますが、今回はそういった発表はありませんでしたので、基本的に一次公募と同じ内容になっていると考えられます。

「経営資源引継ぎ補助金」の特徴は?

こちらは一次公募の際に当社がコラムを掲載した際と同じ内容です(参考:「経営資源引継ぎ補助金」を徹底解説!)。

過去の事業承継を支援する補助金と異なり、補助対象経費の「委託費」の項目において“M&A仲介・FA(ファイナンシャル・アドバイザリー)等の専門家へ支払う費用”が対象となっている点が特徴的です。M&A仲介・FAだけでなく、弁護士や司法書士等へ支払う費用も対象となっています。委託費の対象経費として挙げられているのは以下の費用です。

費用形態 支払相手(例) 概要
着手金 FA・仲介 FA・仲介とのアドバイザリー契約に基づき支払う着手金
マーケティング費用 FA・仲介 承継候補先、被承継候補先の選定及びアプローチに係る費用
リテーナー費用 FA・仲介 FA・仲介とのアドバイザリー契約に基づき支払う月額報酬
基本合意時報酬 FA・仲介 FA・仲介とのアドバイザリー契約に基づき支払う基本合意時報酬
成功報酬 FA・仲介 FA・仲介とのアドバイザリー契約に基づき支払う成功報酬
価格算定費用 FA・仲介・各専門家 企業価値・事業価値・株式価値等の価値算定にかかる費用
デューデリジェンス費用 各専門家 デューデリジェンス実施に係る費用
各種調査費用 各専門家 環境調査等にかかる費用
契約書等の作成・レビュー 弁護士 最終契約書等の作成・レビューを弁護士に委任した場合に生じる費用
クロージングに向けた手続き費用 弁護士 クロージング手続き等に関する弁護士への依頼費用
クロージングに向けたアドバイス費用 コンサルティング会社等 カーブアウト財務諸表の作成等の専門家への依頼費用
不動産鑑定評価書の取得費用

不動産鑑定士 不動産の時価評価に係る費用
不動産売買・登記費用 不動産業者 最終契約書に基づき不動産売買する際の不動産売買手数料・不動産売買する際の登記に係る事務費用
定款変更等の登記費用 司法書士 最終契約書に基づき定款変更等をする際の登記に係る事務費用
根抵当権等の登記変更 司法書士 最終契約書に基づき根抵当権を解除する際の登記に係る事務費用
許認可等申請費用 行政書士 最終契約書に基づき取得するべき許認可等の取得に係る費用
社会保険労務士への費用 社会保険労務士 最終契約に基づき労務関連手続きをする際に係る費用
その他 M&A に関するアドバイス費用 各専門家 シナジー分析、ストラクチャー検討等の専門家への依頼に係る費用


注意しておくべき点として、「再生計画書の作成等のコンサルティング費用」「経営資源引継ぎに伴う債務整理(法的整理及び私的整理を含む。)手続に係る費用」は対象とならないことに留意しておく必要があります。


誰が使えるのか?「経営資源引継ぎ補助金」の補助対象者

公募要領の言い方だと「要件を満たす​最終契約書の契約当事者となる中小企業者」が利用可能です。本補助金では、補助対象者が、M&Aにおける「買い手」と「売り手」に分かれており、「買い手支援型(Ⅰ型)」と「売り手支援型(Ⅱ型)」の2つに分けられています。なので、原則は中小企業者が対象であり、「買い手」企業、「売り手」企業いずれも対象であると認識ください。また、「売り手支援型(Ⅱ型)」の場合、対象会社(売手会社)の支配株主(法人/個人)も共同申請することが可能です。

また公募要領中に「同一の補助対象事業において買い手支援型(Ⅰ型)、売り手支援型(Ⅱ型)各 1 名が交付申請を行うことができる。 」と記載されているおり、一つのM&A案件について買い手・売り手、双方がこの事業を利用することができます。例えば、M&A仲介を専門会社に依頼する場合、売り手企業も本補助金を利用可能ですし、売り手企業の買い手となる企業にも本補助金を利用可能です。


どんな事業に使える?「経営資源引継ぎ補助金」の補助対象事業

「①経営資源の引継ぎを促すための支援」「②経営資源の引継ぎを実現させるための支援」が対象となります。

「① 経営資源の引継ぎを促すための支援」は、補助事業期間に経営資源を譲り渡す者と経営資源を譲り受ける者の間で事業再編・事業統合等が着手される予定の支援です。即ち、M&Aの実行が確約されたものではなく、検討段階で支援が必要な場合を想定して頂ければと思います。

「② 経営資源の引継ぎを実現させるための支援」は、補助事業期間に事業再編・事業統合等が着手され、かつ行われる予定である支援となります。こちらは、M&Aが検討フェーズではなく、より具体的に実行されることを想定した場合となります。

上記①、②の境目の基準は、M&Aの実現の具体性であり、上記①、②のいずれに該当するかによって、補助上限が100万円となるか、200万円となるか異なる点に注意が必要です。

なお、公募要領中の注意書きにおいて、「着手」については、「補助対象経費の契約締結日を着手日」とすると記載されています。加えて、「②経営資源の引継ぎを実現させるための支援」で交付申請する場合は、「原則、交付申請時点において引継ぎの形態が決まっていること」としており、事前に引継ぎのスキーム等について具体的な検討を進めておく必要があります。


補助金はいくら?「経営資源引継ぎ補助金」の補助上限額/補助率

「経営資源引継ぎ補助金」の補助上限額は、専門家等へ支払う経費等については、上限100~200万円が上限となりります。廃業を伴う場合は、売り手支援型(Ⅱ型)の場合のみ450万円が上乗せされます。もし廃業が実現しない場合、上限は200万円となります。

補助率はいずれも2/3となります。

  補助上限額 補助率
買い手支援型
(Ⅰ型)
①経営資源の引継ぎを促すための支援:100万円
②経営資源の引継ぎを実現させるための支援:200万円
2/3
売り手支援型
(Ⅱ型)
①経営資源の引継ぎを促すための支援:100万円
②経営資源の引継ぎを実現させるための支援:650万円
(廃業費用上限450万円)
2/3




何の経費が対象?「経営資源引継ぎ補助金」の補助対象経費

買い手支援型(Ⅰ型)の場合、「謝金」、「旅費」、「外注費」、「委託費」、「システム利用料」が対象となります。

売り手支援型(Ⅱ型)の場合、上記に加えて「廃業費用(廃業登記費、在庫処分費、解体費、原状回復費)」が対象となります。

M&A仲介・FA等の専門家への費用は「委託費」に含まれ、「システム利用料」にはM&Aプラットフォームの登録料・利用料が含まれます。



いつまでが対象?「経営資源引継ぎ補助金」の補助事業実施期間

交付決定日から最⻑で2021年1月15日(金)が補助事業期間となっており、実施期間終了日は一次公募と変わっていません。そのため、この期間内に、事業引継ぎを進める必要があります。11月中旬が交付決定予定となっているため、実質2か月程度の期間となるため、一次公募と比較して事業実施期間が短いことに留意が必要です。

売り手支援型(Ⅱ型)の場合、「事前着手」が認められており、届出を出した者は2020年4月7日(火)以降の着手日とすることも可能です。


申請期間と申請方法

申請期間:2020年10月1日(木)~2020年10月24日(土)19:00
申請方法:オンライン申請(令和2年度補正経営資源引継ぎ補助金Webサイト


おわりに

M&Aにより第三者へ経営資源を引継ぐ場合、売り手企業、買い手企業共にM&A仲介・FA等の専門家に払う費用について検討することが多い中で、本補助金を利用することで、少しでもその負担が少なくなればと思います。ただし、上限は最大で200万円(廃業を伴う売り手企業の場合は650万円)となっておりますので、補助申請に係る書類作成・書類整備等の事務コストと比較することが重要です。補助対象経費に本補助事業申請に関する書類作成コストは対象外になっていますが、申請も含めて専門家の助力を仰ぐことも一つの案だと思います。

今回の二次公募は一次公募と基本的な内容は同じであるとはいえ、「補助事業期間」が短くなっている点についても注意が必要です。事業引継ぎは、検討から実行までの期間が長期になりやすいこともあり、「経営資源引継ぎ補助金」における「着手」に至るか否かにより、補助対象上限に影響が出るため、ある程度具体的に事業引継ぎを考えている場合に利用するとよいと思われます。

実際に申請する時は、公募要領を読み、補助事業の内容を把握し、不明な場合は、事務局へお問合せください。なお、当社では一次公募に合わせて、経営資源引継ぎ補助金に関するオンライン説明会を開催致しました(「経営資源引継ぎ補助金活用オンラインセミナー」の開催)。補助金の利用含めて、M&A・事業承継に関するご相談があれば、お気軽にご連絡ください。(お問合せフォームはこちら


 

クレジオ・パートナーズ株式会社のご紹介代表者 :代表取締役 李 志翔
所在地 :広島市中区紙屋町1丁目1番17号 広島ミッドタウンビル6階
設立  :2018年4月
事業内容:
 ・M&Aに関するアドバイザリーサービス
 ・事業承継に関するアドバイザリーサービス
 ・資本政策、企業再編に関するアドバイザリーサービス 等
URL  :https://cregio.jp/

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